「法人化すべきでしょうか?」カウンセリング事業を始めて2年。最近、この質問をよく耳にします。今回は、私自身の経験と、多くのキャリアカウンセラーの独立支援を通じて見えてきた、事業形態選択のポイントをお伝えします。
選択の前に、考えたい3つのこと
法人化は、単なる形態の変更ではありません。事業の方向性、働き方、そして人生の選択とも深く関わります。まずは、以下の3つを整理してみましょう。
自分の志向性
私の場合、「より多くの人のキャリアに関わりたい」という思いがありました。そのためには、個人での活動を超えた組織的な展開が必要でした。自分の目指す方向が、個人と組織のどちらに近いのか。これが最初の判断基準となります。
数字で見る違い
個人事業主と法人、それぞれの特徴を簡単にまとめてみましょう。
- 開業費用:個人は数万円、法人は30-50万円
- 維持費用:個人は年数万円、法人は年20-30万円
- 税負担:収入や経費により大きく異なる
ただし、これらの数字は単なる目安です。重要なのは、その先にある可能性の違いです。
5年後の未来を描く
法人化について相談を受けた時、私はいつもこう質問します。
個人事業主の場合の一般的な姿
- 1対1のカウンセリングが中心
- フレキシブルな働き方
- 低めの固定費
- 自分のペースで仕事を選択
法人化した場合に開ける可能性
- 組織的な事業展開
- スタッフの雇用
- 大型案件の受注
- 社会的な信用力の向上
私が法人化を選んだ理由
3年前、私は法人化を決意しました。決め手となったのは、次の出来事です。
大手企業から「社員研修をお願いしたい」というオファーがありました。しかし、個人事業主では社内決裁が通らないと言われたのです。その時、将来の可能性を広げるために、法人化が必要だと実感しました。
まとめ:形態は手段、目的ではない
法人化は目的ではなく、あくまでも手段です。大切なのは、自分が実現したいことを明確にすること。そして、それに最適な形態を選ぶことです。
今このブログを読んでいる方へ。 焦る必要はありません。個人事業主としてしっかりと基盤を築き、その上で次のステップを考えることをお勧めします。そして、その時が来たら、ぜひこの記事を思い出してください。